そのホームレス、訳ありにつき~ゴミクズのように抱かれてわからせられました~(猫八舎) そのホームレス、訳ありにつき~ゴミクズのように抱かれてわからせられました~(猫八舎)ネタバレ・あらすじ・感想
生活保護ケースワーカーとして、日本屈指の歓楽街を担当する紬。荒れた街で多くの人間模様に触れながら働く彼女は、数ヶ月前から管轄内の公園に居つく謎めいた青年ホームレスと知り合う。名前も素性も語らず、必要以上に踏み込んでこないその男。けれど、恋人との関係に疲弊していた紬は、いつしか彼のもとへ足を運び、胸の内を零すようになっていた。交際相手からは冷たく扱われ、心は擦り減る一方。そんな紬に対し、青年はどこか達観した様子で「自分には欲なんてない」と語る。無愛想で不器用ながらも、時折見せる優しさや静かな気遣いだけが、紬の救いになっていた。しかしある日、紬は恋人の裏切りを目の当たりにしてしまう。必死に築いてきた関係は一方的に切り捨てられ、存在そのものまで否定された彼女は、行き場を失い自暴自棄へと追い込まれていく。そんな紬を助け出したのは、あのホームレスの青年だった。だが、傷だらけの感情をぶつけ合う中で、紬は彼の逆鱗に触れてしまう。無欲だと思っていた男の内側には、押し殺していた激情と獣のような独占欲が眠っていた――。理性を剥ぎ取るような激しい衝突。互いの孤独と渇望をさらけ出しながら、二人は危うくも抗えない関係へ堕ちていく。“ホームレス”として生きる男の本当の正体とは何なのか。そして、傷を抱えた二人が辿り着く先に待つものとは――。愛情とも執着とも呼び切れない感情がぶつかり合う、ダークで濃密なヒューマンドラマ。